アンティークドームナンシー 薊紋花瓶 オパルセント被ガラスエナメル金彩 彫銀台付

フランスの美しいアンティーク。
ドームナンシーのオパールセント硝子＆銀台の
アーティスティックな薊紋の花器

彫銀で小花ブーケやレーススカラップ紋様の
精巧な細工を施した
美しい銀枠台座付の非常にレアな作品。
(台座無状態は手前の出品をご参照ください)
ヴィクトー/ヴィクトールサグリエ製、
特注品かなと

ドーム兄弟の1890年頃の初期作品
フランスのアンティーク店で購入

異色溶込硝子の本体に棘を持つ３輪の薊と葉を
ヴィトリフィカシオン技法か、
(下地ガラスがまだ固まってない状態の時に
別の色の粉ガラスを吹きかけ
グラデーションを生み出す)
酸化腐食/acid/ジブレ加工等を施し
凹凸の立体感を出して表現し
エナメル＆ゴールド彩色を施した
手の込んだ精巧な作風

あざみの花姿が立体的に浮き立つ
アール・ヌーヴォーならではの
幻想的な美しさと重厚感、シックさが薫ります

色彩も美しく見事。
水色、ライトイエロー、ローズの
オパールセントと透明感ある/半透明の
色彩が醸し出す柔らかな乳白色

融合した色への光で虹色、玉虫色等
神秘的な色彩も見せます

赤茶、プラム、バーガンディを帯びた
セピアブラウンのシックな花姿に輝く金彩

自然の妙なる色彩。
作品自体或いは光線の角度、光源により
印象を変え、澄妙、静謐を感じる色調に

オパルセントの乳白色の
淡蒼紫と淡黄が美しい個体です


素人計測の為
以下の誤差をご容赦ください

口径2.5㎝
高さ12㎝
直径約5.5強㎝
銀枠：内径3.5㎝外径5.6㎝高さ1.8㎝

【サイン等】
角度を取ると、底に筆記体の
Daum☨Nancyが読み取れます。
☨はロレーヌ十字
(最終画像の右上)
銀台には２刻印

経てきた年月を鑑み非常に良い状態です

普仏戦争でドイツに割譲された
ドイツ国境のロレーヌ地方。
薊は鋭い棘で敵を苦しめ侵入を防ぎ地方を護る
守護、祖国愛の象徴として受け継がれました

「触れれば刺される」の格言は
ロレーヌの自立を象徴する薊を指し
アールヌーヴォー期のナンシー派の
ドームやガレ等も、精神性や独自性を表す
シンボルとして使用。

親しみ、観察した自然を
緻密なディテールを凝らし、洗練した芸術へと
投影する高い美意識と芸術性。
現行作品が持ち得ぬ深い味わいを放ち
室礼を変える見応えと存在感ある名品です